地域で取材活動を続けていると、偉大な諸先輩方にお会いすることが多い。たびたび思い返すのは、旧山田市特集でインタビューをした登山家の高畠拓生さん。(取材時90歳)

71歳でネパールのカラパタール(標高5545m)に登頂したり、書や絵画を嗜んでいたり、発する言葉すべてが金言だった。後輩たちからもよく電話がかかってきて、取材中にさっと胸元の携帯ケースから取り出した自作のスケジュール帳が、真似してつくりたくなるようなプロダクトだった。



紙に線を引いてテープでつなぎあわせた簡単なつくりながら、1日1行で1年分の予定がざっと見渡せる。(D-BROSSの蛇腹手帳のよりコンパクト判みたいな形)。折りたたむと、胸元にあるスマホサイズほどのバッグに収まる。この携帯性と利便性に、登山家としての熟練がにじみでていた。